夏のデンマークで、3週間の公演のチケットが即日売り切れる人気のサーカスがある。
そのサーカスは特別だ。
ここではソーシャルイノベーションに取り組む学校カオスパイロットの友だちが
働いているが、
サーカスとは容易に結びつかなくて不思議に思っていた。

コペンハーゲンの誰もが知っているような有名なものでもないし、英語で紹介もされていないので
半信半疑ででかけた先に広がっていた光景は、なるほどこれはイノベーション!

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(車いすの子はもちろん、ダイナミックな乗り物として障害のない子もたのしめる)

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(車いすに乗っているとみんなより大きい車に乗れる)

これはサーカスのショーそのものではなくて、開演までの時間と仲入りの時間をたのしむための小さな遊園地空間だ。
大人も子どもも愉しめるアトラクションが色々と用意されている。

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(焚き火マシュマロコーナー)

4年前にピープルデザイン研究所に賛同して彼らのコンセプトを表すスローガン「超福祉」を書いて以来、
それはどう実現されるのか、どんな未来がありうるのか世界のあちこちを見ながら考えてきた。

コペンハーゲンで出会ったこの光景には膝をうった。
いい直球だと思う。
シンプルなコンセプトを高いレベルのデザインと演出で
実行できているのはなんともデンマークらしい。

意識の壁をなくしていくには
子どもの時の体験って大切。
高福祉国家であっても、このサーカスは日常的な光景ではなく
新しいものとして親たちにも子どもたちにも熱狂的に支持されている。
例え日常を変えられなかったとしても、この遊具で遊んだ子どもたちの
点の記憶は強いものに後々なっていくはずだ。

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最後に4年前に考えたことを振り返ってみるために
当時書いたコピーをそえておきます。

ピープルデザインがえがく「超」福祉

道の段差はお金の問題もあり、すぐにはなくなりませんが、
心の段差は行動次第で埋めていけます。
でも、行動を変えるには、きっかけと勇気、
そして何より街の空気の変化が必要です。
ピープルデザインが目指すのは
ひとりひとりの気持ちのデザイン。
違いを受け入れて、助ける必要があれば助け、
理解する必要があれば理解する。
そういう人が増えて、空気が変わっていけば
マイノリティの人たちも臆せずに街に来てたのしめるはずです。
そのために私たちは既存の常識や考え方にとらわれず、
クリエイティブに、たのしく、気持ちが動いていくような取り組みをしていきます。
どんなものも吸収して、新たな文化にしてきた
シブヤだから目指せる、みんなが幸せのかたち。
いわば「超」福祉な街を目指して活動していきます。